bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

6月の無題

思い出せませんごめんなさい 貝殻みたいに閉じて眠りたいです その時が来たらわかるでしょうか 最後の一人に残されませんように まだ歩きなれてない靴でこんなにも歩いてしまった 道が合ってるかどうかなんて考えもしないで むかし何かがあった空き地で途方…

ちっちゃなこと

傷ついたふりして傷つけるの得意 得意過ぎてそれはわたしになった ぐるぐると内側に潜って行こう たしかに昔はあったはず 二度と再現できないちっちゃなかがやき なくしたことにも気づかなかった わすれたことにも気づかなかった 探しに行こう採りに行こう …

静かな夜に

こんな静かな夜に こんな純粋な真夜中に 猫の寝息が乱れるのが怖くて 音楽をやめてください いつものコーヒーはいつもの味がして 氷で一気に冷やすのがこつです 本のページは止まったまんま 何を待っているのですか 言葉にするとかたちになってしまうから ぐ…

六月の感傷

誰かが外で何か言ってる 聞こえるけどわからない言葉で 繋がってない幾つかの石を ネックレスにしようとしているところ 炭酸の泡心地よい ちょっともう冷たくはないけれど 寝静まっていない無数のうごめき もうすぐ明るくなる六月の空 いまがいちばんいいで…

世界の果て。あるいは沼。

もうどれくらいこうしているのか もう焦ってはいない最初はパニックだったけれど アイスクリーム食べたいタバコ吸いたい いやもういい 星がまるで降るようだ 虫の声がうるさすぎて逆に静かなんだ 浸みて冷えて凍えて口笛を吹く カエルを破裂させたこと犬に追…

待っているのさ

白い一日を白いまま畳んで 次を待ってる 迎えに行ったりしない 来るなら来ればいいし 確かなことは不確かなこと 絶対なんてない それは絶対ないのかと 絶対ってなんだったかな あの子は取説を読まない ぼくだってそうさ 分厚くて重たいだけの 探し物はもう見…

歩いていくね

歩いていたらよく知った道で こんなとこに出ておやびっくり このまま行ったら会えるんじゃないかな 顔も知らないけれど 歩いていくね歩いていったら ばったり会ってあらびっくり 繋がってたねって言い合ったりして それじゃまたねって 歩いたり休んだりなの…

週日

ちから尽き夕陽に向かい帰る道わが耳の中で燃える心臓

牧場

どんな結末なら満足できる 過剰な退屈を食み 母さん ここはどこだろう 約束の地とは違うみたいだ もっと深いところへ もっと高いところへ もっと遠いところへ もっともっと遠いところへ ぼくらは本当に行きたいのかな 目を閉じればいつも星がきれいだ 懐かし…

花は

花は咲く 世のことわりで 花は散る 散ることさえも 世界にひとつの

おやすみ

きらきらして 破裂を待ってる 行き先を 決して持っていない どこにいたの聞かない 約束を しないけど 忘れる ことなんてない ふわふわして 離陸を待ってる 過ぎたことは けせないけど 仕舞っておけばいい 運命は 見えないけど ずっと夢見ている 手のなかには…

取れかけ釦の逃避

取れかけた釦を気にしながら 柔らかいものはみな揮発してしまう 横になって手足を緩く伸ばし 地べたの気持ちを測ってみる 木の影は長く角度を変えてくるから もうすぐにでも地べたと木の影に挟まれて 無に近しい薄さで無に等しい存在で 無とは何だったかを思…

彼岸オールスター状態

明日より昨日が増えて折り返すそして私もいつしか昨日に 気がつけば皆がそちらに居るようだまだ行かねども彼岸に手を振る 毎日毎日だもう埋もれそうだ過去は降り積もり思い出と呼ぶ

基本姿勢

テレビ見て人生だとか言い出したちょっと待ってて何か食べよう かわりなく暮れては明けて歳を取るいついつまでも煩悩にくるまり この星は居辛くなって来たようだ必要なものは全部持ったか

せかいのひとり

海を越え嵐の知らせ彼方より同じ祈りを違う言葉で ありふれたありふれすぎたほしいものどの神さんに頼むのか ねこを抱きまぶたをきつく閉じました岸を離れる小型の方舟

のーべんばーすてっぷ

北からの風に変わって秋の陽の傾く速さに駆ける柴犬 腰掛けてコーヒーさめるの待っている誰のためのいいわけなんだった 楽しきも悔やみきれない一言も昨日は折り畳まれ仕舞われていく

流星

泳ぎつかれて打ち上げられた人々 ありふれた週末ありふれた夜 天使は降りて来やしない ありふれた天使の一人さえ 待ち草臥れた路上のイノセンス 間違ってないよと言ってくれる誰かを きみはノック式(!)の蛍光ペンで ズーイーの台詞に線を引いてる 隕石は…

tachometer

きみの怒りを それとも恐れなのか 空気を震わせるシンプルな感情 誰にも見つからないうちに 上手くやり過ごしたりしない アクセルを開くタイミング 唸りを増して でもギヤは上げない きみはそれを溜めて 楽しんで 灰色の煙と 滾るあの感じを ガソリンの匂い…

無限

ベイベーお願いだから好きなだけ今この瞬間は消えてしまうのだ この円は無限だと言う誰ぞ言う宇宙の果てと私という支点 婆さんもその婆さんもその前も子供だったと今なら解る

冬毛

忍び寄りぬきあしさしあし膝に乗る小さい柔こいあったかいのね きょうもまた尻尾を立てて駆けてくる5キロちょっとの柔こいシヤワセ 頬寄せる匂いをかいで埋もれるそろそろ来ますよファーの季節が

彼岸の終わりに

密やかに楽しみに待つ道の先いのちのあとはまだ観ぬ映画 雨の声土に染み入るひっそりと彼岸の華のその紅さゆえ 遺されて老いたる父の猫背かな心細きを母は見たるか

秋の休日

服買いに笑顔の店員勧めるが ちょっとしたパーティーに呼ばれたことはないぜ 変わりたい何かやりたい始めたい だけどほんとは変わりたくない 意気込んで洗濯物を広げつつ 朝方に来た夢を引きずる

秋のいちにち

ほんとうに陽の落ちるのが早くなった 斯くなる上は冬至まで潜る 長袖をいちまい羽織る夕暮れに 金木犀をまだ嗅いでない 騒いでも時間通りのご飯です 「やっと通じた!」満足気な猫

雨のいちにち

結局いちにち降っていた 軒下に揺れる湿ったものたち 雨の日は眠くてだるだる動かない ちからの抜けた猫はおもいよ 猫の手をにぎにぎしては確かめる そこはかとない信頼にも似た

やわらかくなりたい(改)

やらかくなりたいやらかくなりたい 窓のかたちの夜風をたぐる (ひらいたりしてみました)

やわらかくなりたい

柔らかくなりたい柔らかくなりたい 窓のかたちの夜風を手繰る

意味

躓いて青き春など振り返り 朱夏の仕舞いに天命を知らず ハトポッポ意味ガホシイカソラヤルゾ ミンナデナカヨクタベニコイ 目を瞑り耳を塞いで俯けど 生きるひとあり生きぬひとあり

雨は積もるか

こんな日はSNSとも距離をとり 言葉にすると現れるきがして 老いた猫文句も言わずなでられて 喉の塊り融ける夜まで とりたてて泣くでなく笑うでなく 胸のコップに雨は積もるか

夏が

いつのまに失うように夏が往く 手に入れたこともなかったけれど 永遠も絶対も存在しないとたしかに あのひとは言ったそうなのだった この星は壊れかけても止まらない 耳を劈く無音の底で

白いシャツ風を孕んで目を閉じる もう舟になってしまうのだな