bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

牧場

どんな結末なら満足できる 過剰な退屈を食み 母さん ここはどこだろう 約束の地とは違うみたいだ もっと深いところへ もっと高いところへ もっと遠いところへ もっともっと遠いところへ ぼくらは本当に行きたいのかな 目を閉じればいつも星がきれいだ 懐かし…

花は

花は咲く 世のことわりで 花は散る 散ることさえも 世界にひとつの

おやすみ

きらきらして 破裂を待ってる 行き先を 決して持っていない どこにいたの聞かない 約束を しないけど 忘れる ことなんてない ふわふわして 離陸を待ってる 過ぎたことは けせないけど 仕舞っておけばいい 運命は 見えないけど ずっと夢見ている 手のなかには…

取れかけ釦の逃避

取れかけた釦を気にしながら 柔らかいものはみな揮発してしまう 横になって手足を緩く伸ばし 地べたの気持ちを測ってみる 木の影は長く角度を変えてくるから もうすぐにでも地べたと木の影に挟まれて 無に近しい薄さで無に等しい存在で 無とは何だったかを思…

彼岸オールスター状態

明日より昨日が増えて折り返すそして私もいつしか昨日に 気がつけば皆がそちらに居るようだまだ行かねども彼岸に手を振る 毎日毎日だもう埋もれそうだ過去は降り積もり思い出と呼ぶ

基本姿勢

テレビ見て人生だとか言い出したちょっと待ってて何か食べよう かわりなく暮れては明けて歳を取るいついつまでも煩悩にくるまり この星は居辛くなって来たようだ必要なものは全部持ったか

せかいのひとり

海を越え嵐の知らせ彼方より同じ祈りを違う言葉で ありふれたありふれすぎたほしいものどの神さんに頼むのか ねこを抱きまぶたをきつく閉じました岸を離れる小型の方舟

のーべんばーすてっぷ

北からの風に変わって秋の陽の傾く速さに駆ける柴犬 腰掛けてコーヒーさめるの待っている誰のためのいいわけなんだった 楽しきも悔やみきれない一言も昨日は折り畳まれ仕舞われていく

流星

泳ぎつかれて打ち上げられた人々 ありふれた週末ありふれた夜 天使は降りて来やしない ありふれた天使の一人さえ 待ち草臥れた路上のイノセンス 間違ってないよと言ってくれる誰かを きみはノック式(!)の蛍光ペンで ズーイーの台詞に線を引いてる 隕石は…

tachometer

きみの怒りを それとも恐れなのか 空気を震わせるシンプルな感情 誰にも見つからないうちに 上手くやり過ごしたりしない アクセルを開くタイミング 唸りを増して でもギヤは上げない きみはそれを溜めて 楽しんで 灰色の煙と 滾るあの感じを ガソリンの匂い…

無限

ベイベーお願いだから好きなだけ今この瞬間は消えてしまうのだ この円は無限だと言う誰ぞ言う宇宙の果てと私という支点 婆さんもその婆さんもその前も子供だったと今なら解る

冬毛

忍び寄りぬきあしさしあし膝に乗る小さい柔こいあったかいのね きょうもまた尻尾を立てて駆けてくる5キロちょっとの柔こいシヤワセ 頬寄せる匂いをかいで埋もれるそろそろ来ますよファーの季節が

彼岸の終わりに

密やかに楽しみに待つ道の先いのちのあとはまだ観ぬ映画 雨の声土に染み入るひっそりと彼岸の華のその紅さゆえ 遺されて老いたる父の猫背かな心細きを母は見たるか

秋の休日

服買いに笑顔の店員勧めるが ちょっとしたパーティーに呼ばれたことはないぜ 変わりたい何かやりたい始めたい だけどほんとは変わりたくない 意気込んで洗濯物を広げつつ 朝方に来た夢を引きずる

秋のいちにち

ほんとうに陽の落ちるのが早くなった 斯くなる上は冬至まで潜る 長袖をいちまい羽織る夕暮れに 金木犀をまだ嗅いでない 騒いでも時間通りのご飯です 「やっと通じた!」満足気な猫

雨のいちにち

結局いちにち降っていた 軒下に揺れる湿ったものたち 雨の日は眠くてだるだる動かない ちからの抜けた猫はおもいよ 猫の手をにぎにぎしては確かめる そこはかとない信頼にも似た

やわらかくなりたい(改)

やらかくなりたいやらかくなりたい 窓のかたちの夜風をたぐる (ひらいたりしてみました)

やわらかくなりたい

柔らかくなりたい柔らかくなりたい 窓のかたちの夜風を手繰る

意味

躓いて青き春など振り返り 朱夏の仕舞いに天命を知らず ハトポッポ意味ガホシイカソラヤルゾ ミンナデナカヨクタベニコイ 目を瞑り耳を塞いで俯けど 生きるひとあり生きぬひとあり

雨は積もるか

こんな日はSNSとも距離をとり 言葉にすると現れるきがして 老いた猫文句も言わずなでられて 喉の塊り融ける夜まで とりたてて泣くでなく笑うでなく 胸のコップに雨は積もるか

夏が

いつのまに失うように夏が往く 手に入れたこともなかったけれど 永遠も絶対も存在しないとたしかに あのひとは言ったそうなのだった この星は壊れかけても止まらない 耳を劈く無音の底で

白いシャツ風を孕んで目を閉じる もう舟になってしまうのだな

夏は続くよ今日も明日も

いつからか夏眩しくて 目を閉じる 遠くなりけり青すぎる海も カーテンも開けることなく日が暮れて 切り取られ残るここちよい檻 半分は猫がゆったり伸びている 小さく寝返る蒸し暑い夜

蟻地獄のうた

陰を歩くのに慣れてしまって 吸い込まれても気づかない 言いたいことがあったはず 一緒に消えないで 砂が落ちていく手繰り寄せるように 蟻地獄には先客がいるが 底なしなので心配ご無用 叫ぶことも吠えることも忘れ 息することももうすぐ忘れる ずっと待って…

おでかけますよ

肌にない遊びがほしい爪先に 孔雀の色を乗せるひと刷毛 ため息は慣れぬひとごみこの暑さ お台場のほうが来ればいいのに 出かけない理由いろいろ並べても 浮かれ飾りが首に手首に

永遠の夏休み

陽炎に乗っかってね 泳ぐように何処へも 誰にも見えなくてね 意味なんか探さない 御守りみたいな ちっぽけな孤独は 僕らのかたちを決めたがってる 遠くで雷鳴が それとも花火大会 まだアスファルト熱くて 僕ら溶けかかってね ユルく溶けかかってね でも残り…

頼みもしないのに来る季節を詠んでみるとか

猛暑なりテンションおかしく働けり 半袖の腕に塩のざりざり 百回は暑いと言うぞと宣言し あと何回かと問うパートさん 素麺とトマトと胡瓜と茄子ピーマン 包丁入れれば割れた西瓜よ 太陽の押し売りめいた有難さ 今日も乾けりデニム立つほど 梅雨は何処頼みも…

母他界より半年を詠むとかなんとか

今しかない昨日の今と明日の今 今の連続を俺は生きてる たらちねの母が一人で植えし苗 茂りし報告初盆まで持つ 父摘める庭の山椒の棘まみれ 娘に甘いと冷やかされつつ 世の中の不幸を流す24時間 予算をそのまま出せばいいのに 母子ともに悩み育てりブログあり…

いきものばかり

ぼくたちは愛し愛され生きるのさ 同性婚の追いつきしなり 金免許住宅街の狭い道 試されぬままに三十年超え 老いた猫三途リバーのこっちがよかろ 尾の二又に分かるるのを待ち ゴネ鳴きと爪と牙との甘えたさん 知る人ぞ知る柏の黒豹 ざわざわと夜の深みになぜ…

雨音は初犯の調べ

気がかりは取るか取らぬかもやしの根 鉄人気取りの貧しき小鉢よ 雨音と猫の寝息に挟まれて 気圧のままに深いところへ 雨音に包まるるうちにうとうとと 猫と川の字ありがたき哉 これほどに脂肪を溜めては遅かりし 冬は固体で夏は液体 手抜かりに庭の色どり絶…