bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

平成最後の日

 

今日で平成が終わる。明日から令和。なんかまだピンと来ない。普通の雨の日。

ピンと来ないわりにちょっと焦りみたいなものはあって、年賀状書かずに迎えた大晦日みたいな感じかな。日が変わるころテレビ見ながら蕎麦すすって、明日になったら「あけましておめでとう」って言わなくちゃいけないような感じ。

たぶんこの焦りは、自分が今現在何もせず停滞しているという気分から来るんだろうな。去年の事故以来仕事行ってないし、退院はしたものの全快とは言えず家に閉じこもって猫を撫でている。継ぎ接ぎ傷だらけの足はまだ巨大で靴が履けない。ギプス用のサンダルで初夏のオシャレなんてできやしない。生来の出不精に磨きがかかってるよもうプロなんじゃないか。そもそも治るのか。

時々ドクターと意識のズレが有ることに気づく。向こうはモゲかけてた足を繋いでやったのだからもう充分だろうと思っていないだろうか。何人かの看護士さんから「ほかの病院に運ばれてたら切断だったはず」的なことを言われた。事実かもしれない。でも本人としては厚かましいもので「普通に歩けるようになりたい」「普通の靴を履きたい」「まだまだオシャレもしたいし」「外出先で人からじろじろ見られたくない」なんて思っている。バイト(誰にでもできる簡単なオシゴトです)に復帰したいし、習い事にも戻りたい。そのためには人並みに歩けないとだし、出かけるためのバイクにも乗れないとだ。現在地からはそこが見えない。そこはこの道の先にあるのだろうか。

ぶつぶつ愚痴ってる間に令和になっちゃう。言っても言わなくても令和。ひとり平成に置いてってくれなんて思ってないけど、なんだか片付いてない気分のままだ。