bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

マーシ&ヘス ISBN4-06-273956-9:image 

T・ジェファーソン・パーカー著「ブルー・アワー」読了。
死体無き連続殺人事件発生。癌を患い現在も治療中のベテラン刑事ヘスと、上昇志向が強く男社会で肩肘張って生きている女刑事マーシが(この説明長過ぎますか)捜査に乗り出した。容疑者として浮かび上がったのは仮釈放中のレイプ犯コルソー。しかし・・・・。
コルソーの描写が細かいので、登場してすぐ、読者は「怪しい」と思うようになっているわけです。しかし、おお、そう来たか!ちょっと騙されちゃった。二人の刑事の考え方が自然なので、読み手も同じように「こいつだ」「いや違う」と揺れる事ができます。これは久し振りかも。
ヘスとマーシの間に信頼が生まれ次第に愛情に変わる様は、大変に自然で、ラストシーンが心に染み入ります。ただ、最後の最後第45章がハリウッド映画のエピローグっぽい気がしたのは、私がひねくれものだからでしょうかね。

マーシ・レイボーンを主人公としたシリーズは、本国では既に三作発表されていて、日本でも第三作目の「ブラック・ウォーター」が先に出版されています。第二作もそのうち(笑)出るので、続けて(順番どおり)読みたいと思います。