bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

  今日はもう泣いていない  


悲しくないというか、悲しみに触れる事が出来ない。
心の中のある一箇所に踏み込みそうになると安全装置が働いて、別の離れた場所に飛ばされてしまうような感じ。ぽっかり穴があいているのに、それを感じられないのは妙な具合だ。水の中にいるような感じ。足が地面に着いていないような、ビニールのカーテン越しに辺りを見ているような感じ。
まだ立ち直るには早いんじゃないか。もっと自分を責め続ける必要があるんじゃないか。虫歯を舌で探るように、薄い瘡蓋を剥がすように、痛みを確認しなくちゃいけないんじゃないか。喜んだり楽しんだりする権利は、今はまだないんじゃないか。