bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

 グッド・バッド・ウィアード / キム・ジウン 


公式サイト→ http://www.gbw.jp/


観てきました。


ネタバレつつだらだら書きます。畳みます。






馬鹿だなーってのが感想です。褒めてます。ようするに派手で血生臭いドンパチやりたかったのね。それを劇場でやってみんなでうひゃーてしたかったのね。
主役3人のキャスティングが50パーセント、ドンパチアクションが50パーセントで出来ています。ストーリーは無くてもいいです。あったかな?一応『続・夕陽のガンマン』のリメイクだそうです。多分テレビの洋画番組で観てるけど、西部劇って頭の中で一緒くたになってしまって判別できない私なのです。だってほら、みーんな髭面で泥だらけで拳銃使いじゃないですか。その点この3人はね、個性がはっきりしていて見た目のまんまなんですよ。いい奴悪い奴変な奴。ところがそれは最初だけで、途中からどんどん解らなくなる。いったい誰がいい奴?悪い奴?そして変な奴?だんだん深みが増してくるというかキャラクターが複雑になってくる。ここが面白かったですね。あとね、なんと言ってもソン・ガンホ。面白い。ピエール瀧みたいな顔してるね。すごい存在感がある。この人が一応コメディーリリーフなんだけれど、観ているうちにだんだんとですね、みんな可笑しく感じてくるの。無法地帯で皆極端だから。暴力って度を越すと笑っちゃうよね。今風なスピード感のあるアクションなんだけど、痛い感じとか撃たれて肉体が弾けるように血糊が飛んだりとか(カメラに血が飛び散る演出も複数回あり)全てが過剰でへらへらしてしまう自分に気づいた。グロいシーンでは目を逸らす技術にも磨きがかかった私です。とにかく主人公たちがなかなか死なないのもお約束。雨霰と銃弾飛び交う撃ち合いのシーンでも不思議と弾が当たらないのね。最後の三すくみ決闘シーン(オリジナル通りだそうだ)*1なんて何発撃ってるんだよその距離で。でもなかなか死なない。笑える。もう笑ってばかりでした。ほかにこんな観客いなかった*2ので、私だけがそうなのかもしれませんがね。
誰にでも薦められる映画ではないけれど、派手なドンパチの過剰に男臭い映画が観たい人にはぴったりです。

*1:ちなみにタランティーノをはじめとしてよく見かけるようになった三すくみシーンだけれど、オリジナルのそれが元祖だそうだ。

*2:レディースデーのせいか韓流スター目当てっぽい女性が多かった。