ぼくのエリ / トーマス・アルフレッドソン
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2004年に発売されたスウェーデンのスティーヴン・キングこと、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストのベストセラー小説(『モールス』)を映画化した異色ラブストーリー。
孤独な少年が初めての恋に落ちた。
その相手の謎めいた少女は12歳のまま、
時を越えて生き続けるヴァンパイアだった。
【ストーリー】
危ういほど美しい<目覚め>を見つめた血まみれのメルヘンいじめられっこで繊細な12歳の少年オスカー。友達が欲しいという孤独な少
年の願いは、同じ12歳のエリが父親と共に隣の家に越してきた事で、とうとう
叶えられそうだ。しかし青ざめた顔をした少女の外出は夜だけ。キャンディも
食べられない。そしてエリが現れた頃と時を同じくして、街では不可解な失踪
や殺人が次々と起きはじめる…。恐ろしい話が大好きで内向的なオスカーはエリがヴァンパイアだと気付く。1
2歳の体に永遠の命を閉じ込められたまま生きるエリは、常に旅をし続けなけ
ればならない。ふたりの幼い恋が終わるかに見えた時、オスカーに最大の悲劇
が襲いかかる。エリは彼女が出来る唯一の方法で彼を守るため、戻ってくる…
求められること、受け入れること、引き受けることについての映画。
エリはオスカーをヴァンパイヤにするだろうか。エリには”父親”がいた。その前にもきっと代々の”父親”や協力者がいたのだろう。あの沢山あった指輪はその形見かもしれない。何人かはヴァンパイヤになって別の場所で生きていないとも限らない。でも私はエリがオスカーを人間のままにしておくんじゃないかと思っている。彼は人間として歳をとり、いつか別れが来る。根拠はない。ただそのほうが美しいとおもうから。
ちなみに、登場人物の中で一番感情移入しちゃったのはエリの”父親”だったおじさん。なんか献身的で、でも報われない具合と、その哀れでいてこれ以上望むべくもない末路がツボでした。もうちょっとエリ、労ってやりなさいよとか思た。でもそうするとオスカーとの関係が特別でなくなってしまうから仕方がないか。
それにしても美しい愛おしい映画だったなあ。オールタイムベストに食い込んできましたよ。きゅんきゅんするよ。最後のほうで自室に戻ったオスカーが、飾っていたミニカーのドアを一つ一つ閉めていくシーンは、もう戻れない過去の幼い日々との決別なんですよね。そしてラストシーン、明るい陽射しに満ちた汽車の中、エリの入った箱をツートントンとモールス信号で語りかけるあのシーン。希望に満ちた旅立ちではあるけれど、行く手にはきっと苦難も待ち受けているはずなのです。ああ、その後の二人が気になります。観た後まで生きている映画です。
同じ原作からもうひとつの映画が作られたそうな。ハリウッドバージョン。ヴァンパイヤ少女はなんとヒットガールのクロエちゃんですってよ奥さん!
日本でリメイクするなら少年同士だなーとか思った私はポーの一族世代ですww
原作も読んでみたい。
- 作者: ヨン・アイヴィデリンドクヴィスト,John Ajvide Lindqvist,富永和子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/12/30
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- 作者: ヨン・アイヴィデリンドクヴィスト,John Ajvide Lindqvist,富永和子
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