bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

  エターナル・サンシャイン  /  ミシェル・ゴンドリー  

観て来ました。「面白いけど解りにくい」と聞いていたのでビビリつつ。実際に途中ちょっと混乱しまたヤッパリネ。でも聞いていた以上に面白かった。ちょっと泣いた。えー、皆、泣かなかったの?この気分を失いたくなくて、続けて観るはずだった「アビエイター」を観ずに帰って来たワタクシなのです。
以下、ネタバレを含むので・・・・

ニブいワタクシが「ああ、そういうことか!」と膝を打ったのはメアリーとドクターの一件が発覚した時でした。つまりかなり終盤。そうでなくても出会いのシーンが2種類ある事で気付くはずだったのですがね。結論としては、記憶を消してもまた同じような事が起きる。重要な人間とはまた巡り合うし求め合う。ちと乱暴かな。つか、別の人間になるわけじゃないから、記憶って完全には消せないのね、少なくともこのドクターの開発した技術では。パトリックのようにマネして成り代ろうとしてもダメ。ダメなんだよ。
別れる直前はイライラしてムカムカして最悪なんだけど、遡っていけば素敵だった日々がキラキラしてる。それは彼らだけじゃなくて私たち観客(ほぼ)全員が身を持って知っている事、でも人間だから色々あるのね嫌な部分が。付き合ってるうちに段々見えてきちゃうのね。それでもそれでもそれでも「オケイ」なの。だってそういうものなんだから。そうじゃなかったら忘れてしまってかまわない。本物だったら言えるよ「オケイ」。
前世の記憶とか因縁とかを連想してしまいました。飛躍しすぎっすか。たとえば、ワタクシと相方は、来世でも逢うと思うのですよ。親子かもしれないし、親友かもしれないけどきっと逢う。んで、なかよしになる。そんなこと思った。「オケイ」。
ところで、ジム・キャリーって良いですね。今回はぼやーとした正直地味な性格の役なので、当然お得意の顔芸はありません。でも素敵だったよすんごく。ケイト・ウィンスレットも現代の(!)エキセントリックな女の子がはまってたし、イライジャ・ウッドは善良なホビットじゃ無く、なんとなく情けないちょっとキモい若者になってた。みんな上手いなあ。
それはそれとして、記憶を消していない周りの人間は大変ですね。「○○は××の記憶を消去しました。なので、ソレについては触れないでね。ラクーナ社より」てカードが来ても、私、無理ですよ。器用に立ち回れませんよ。そこのところをどうぞ宜しく(誰に言ってるんだ)。