bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

  ザ・インタープリター / シドニー・ポラック  

国連に通訳として勤めるシルヴィアは偶然にもマトボ共和国の独裁者ズワーニ大統領の暗殺計画を知ってしまう。即刻当局に通報するシルヴィア。しかし、暗殺者の魔の手は彼女にも迫っていた。そこでシークレットサービスのケラーとウッズが彼女の身辺を警護しつつ捜査を進めていくのだが、ケラーは彼女が何か嘘をついているという疑念にとらわれる。シルヴィアの過去を洗っていくと、彼女はマトボの出身で、ズワーニの一派によって家族をなくしていることが明らかになってきた。狂言?或いは彼女自身が暗殺に関わっているのか・・・・・。
ニコール・キッドマンショーン・ペンの2大オスカー俳優主演、シドニーポラック監督、初の国連ビル内ロケで作られたポリティカル・サスペンス。しかし派手さは無い。二転三転してサスペンスは盛り上がるが、不思議とハリウッド的派手さは感じず、人間が同じ人間に出来てしまう残虐な事へのやりきれなさが心に積もる。今現在もどこかで起こっている民族の対立と虐殺、独裁政治、テロ、そしてそれを変えたいと思っている人々のドラマだからか。
シルヴィアとケラーの関係は(宣伝の仕方がアレなので)一見、恋愛一歩手前のようにも見えるが、同じ傷を持つ同士の心の交流なんだと思う。その痛みを知っているもの同士の理解。途中、復讐と赦しに関するマトボの風習が語られ、それがクライマックスを真っ直ぐ貫き、ラストへと繋がる。
どうでもいいけど、ニコール・キッドマンはやはり美しい。このところ雑誌やら何やらでこの世のものとも思えぬほど美しい「別世界のお姫様」的ニコールを観ていたので、国連職員?えーー?と思っていましたごめんなさい。美しい国連職員でした。それも普通に美しいの。浮いてないよ。「こんな通訳いねーよ」とか思わせなかったすごい。そしてショーン・ペン。演技力には定評のある彼ですが、私、キライだったのですよあの顔が。なんつーのかスネオ系?眉毛とか口元とか。あんなイイ男になっていたのですね。はじめて素敵だと思いましたよ*1。そ言えば彼の映画って20年くらい観てないかも。ほらヤングアダルトとかブラットパックとか言われてた時代があったじゃないですか、彼もその一派(?)じゃなかったっけ。しかもリアルに暴れん坊だったし。あの辺ですぐキライになってそれっきり避けていました。ゴメンナサイ。近々「ミスティック・リバー」レンタルして来ます。すみません観てませんでしたーー。

*1:陰のある男とかワケ有りの男に弱いのかしらもしかして私。