bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

  サハラ 死の砂漠を脱出せよ / ブレック・アイズナー  


観て来ました。単純に面白かったですよん。原作を読んで気に入っていればいるほど映画に不満感がつのるのはよくあることで、今回もソレを心配していたのですが、問題なし。原作を読んだのは随分昔の事なので、ほとんど憶えてなかったっつーのが功を奏しましたかね。あはは。だってさー、基本的にダーク・ピット・シリーズってみんな似てるじゃないデスカー。危機また危機をアッと驚くアイデアで乗り越え、トンデモな歴史の謎を発見し、どーん!ばーん!と解決していくワイルドなスーパーヒーローもの。「んなアホなー」な展開はお約束。ご都合主義?それがどうした!そんなイメージよ原作自体が(ファンに殺されるね)。


もちろんキャスティングには気になるところが無いでもないです。まずマシュー・マコノヒー(ヘイ?)。うーん、良いんじゃないかな。好きな俳優ではないですが、ダーク・ピットってこんなと言えばこんなかしらん(あまり思い入れがないの)。笑い方はいただけないけど。うん、ちょっと下品なのね笑い声が。アル役のスティーブ・ザーン、サイコー。ふうんコメディアンなのかナルホドね。サブキャラ好きのワタクシから見ても原作より良いくらい。彼のお陰でポジティブ感溢れる(つか、能天気な)映画になったとおもいますよ。ペネロペさん・・・・うーん、素敵だったけど原作での彼女の存在は思い出せないのです。きっと映画化するにあたり、現代の女性観が反映されて、キャラクター的に補強されてるのかな。 ただ提督がちびっと気に入らない。もっと威厳の有る俳優がよかったなあ。誰が適役だったかなあ。うーむ。 それから「アルと提督の葉巻」のエピソードは個人的に好きなので入れて欲しかったです。これの原作には無かったかもしれないけれど、シリーズ読みとしては残念な気持ち。映画で一箇所出てくるけど、あの出し方は当然過ぎて意外性がないのです。提督の船だもんね。
全体的に見て、原作以上に痛快な(しつこいようですが、能天気とも言えます)映画になっていたと思います。原作モノを映画化する時って、ストーリーを変えたりエピソードを削ったりするのは当然ですが、コレは成功の部類じゃないかな。繊細な部分は求めちゃダメなのっ。原作と映画は違うのっ。それさえ割り切れるならば、梅雨時のどんより気分をどうにかして振り切りたいアナタ、この映画をどうぞ。


ヒットしたらシリーズ化されるのでしょうか。ハリウッド的には基本でしょ。でもちょっと心配な事があるのです。それは音楽。ちょい懐かしフレーバーのロックや民俗音楽風のものでまとめられていました。悪くない。悪くないんだけれど、「ダーク・ピットのテーマ」とか「NUMAのテーマ」とかってのが無かったように思うの。シリーズものなら必須かと。今時はそうじゃないのかしらん。ジョン・ウィリアムズさんとかヴァンゲリスさんにオーダーしないとだめ?