bullet proof soul / side-B

じつは防弾仕様になっておりません

  逸脱者 / グレッグ・ルッカ  


逸脱者(上) (講談社文庫)

逸脱者(上) (講談社文庫)

逸脱者(下) (講談社文庫)

逸脱者(下) (講談社文庫)

著名人を窮地から救ったことで一躍有名警護会社になったKTMH。再び同じ著名人の警護を依頼され、すぐに危険なストーカーをマークし始める。しかし同じ頃、プロの暗殺者がアメリカで活動し始めたとの情報が入る。ターゲットは今回の警護対象者か。そして情報に振り回された挙句、対象者が誘拐されてしまう。誘拐したのはなんと第三作『暗殺者(キラー)』で登場したドラマと名乗る暗殺者。KTMHの代表アティカスは、ドラマの要求で、自分と要人の身柄を交換するが、ドラマにはそれ以上の狙いがあったのだ・・・・・・・。


シリーズ第4弾。いや『耽溺者(ジャンキー)』入れて第5弾。いままでの作品では、アティカス君て青いよね、若いっていいわね・・・と頷いていた部分があるのですが、今回はちょっと違いますよ。結構オトナだし経営者らしい部分もあるし、うーーん、でもその場にいれば(KTMHの社員だったら)「ヲイヲイ」て思うだろうな。それどころか恋人だったなら(ブリジットだよ)「ちくしょーこのやろーー」て思っても不思議は無い。しかしそれがアティカス君のキャラクター。つか、この暗殺者ドラマの魅力。凄い。
それにしてもこのラストは、どうでしょう。アティカス君のアイデンティティが。シリーズの性格が。方向性が。早く次作を。早く早く。